前回の「振り返り」に記載できなかった、こぼれ話を。
「Turtle Garage Meeting」で出会った方々は、亀好きな人ばかりです。好きな種類を飼育する事の楽しみを理解されています。ベビーを購入して、育成して、いつかは繁殖もしたいって考えられている方が多いです。業の取得方法についてもいろいろと相談がありました。今回は、そんな話です。
◇夫婦で亀飼育を楽しんでいるM氏の場合 ※文章苦手なんで会話形式で。
「業って取得できるのですか?」
「ちゃんと調べればできるよ」
「何を調べれば良いんですか?」
「自分の住んでる管轄の愛護協会に問い合わせれば、ちゃんと教えてくれるし、名乗る必要もないみたい」
「え?、名乗んなくても良いのですか?」
「私は何回も電話してるけど、名前聞かれた事ないよ」
「何を聞けば良いんですか?」
「動物取扱業取得するための条件」
「一般的に言ったら、勤務実績と公的資格ですよね」
「ただ、勤務実績の部分は、都道府県の愛護協会で求める書類が違うみたい」
「そうなんですか?」
「うん、だから、自分の住んでる管轄の愛護協会に問い合わせる事が必要です」
「なるほど、聞いてみます」
◇後日
「問合せしてみました、結果、これとこれとの事です」
「え?、こんな感じなの、東京都とは随分違うな」
「どう書けば良いんですかね?」
「求められる条件を満たせるか考えて記載すれば良いんじゃない」
「そうですね。でも、なんか書くの難しいです」
「難しくて、自分で解釈した内容を記載してみて」
「はい、やってみます!」
「そう言えば、資格は?」
「女房が試験受けます。もし、子亀が産まれて販売すると、副業になってしまうので、女房が取得する方向で考えています。
「なるほど、今時でも副業に文句言う会社あるんだ」
「うちの会社、厳しいみたいです」
「じゃ、書類を作ったらみせて、内容を確認して質問してあげるから」
「え?」
「愛護協会の職員のつもりで内容を見て質問してあげる」
「助かります、確かに誰かに見てもらえたら疑問もなくなるかも」
◇後日
「うちの奥様が試験受かりました!」
「おめでとう、書類はできた?」
「はい、送ります」
「読ませて頂いたけど、〇行目の内容はどういう意味?」
「ここは、こういった内容です」
「だったら、そう書いた方が良いかも」
「なるほど、確かに、そう書いた方が良いですね」
「〇〇行目は表現がおかしくないかな、これ実現してる?」
「確かに、意味がわかりずらいですね、書き直しです」
「資格も取得したし、書類もできたから、申請してみれば」
「はい、頑張って申請します」
◇後日
「書類、無事に受理してくれました、後日施設確認にくるそうです」
「良かったね。東京での施設確認の時に、地震対策の確認があったみたい」
「あ、うちは、ちゃんとやってますが、確認しておきます」
◇後日
「無事に第一種動物取扱業取得できました。ありがとうございます」
「私は別に何もしてないよ」
「いや、いろいろ相談にのってもらって助かりました」
「多少、年齢重ねているからね」
「良かった、これで、繁殖できたらちゃんと販売できます」
「繁殖までは、まだまだ先だけど、準備はできましたね」
◇2022年6月26日(日)「Turtle Garage Meeting」にて
実は、2021年にも亀の繁殖は成功していますが、近所の方に譲渡してました。2022年は念願のDBTオルナータの繁殖成功、流石にこれは譲渡ではなく「Turtle Garage Meeting」にて販売をしてくれました。ブリーダーデビューです!!
実は、私も嬉しかったです。数年前に出会い、私から亀を購入された方が、亀を育成して繁殖に繋げてくれた事、そして、ちゃんと準備(第一種動物取扱業取得)をしてブリーダーとしてデビューしてくれた事。
私は、今年還暦です。彼らはまだ30代、これからの亀飼育の中心になってくれる世代を育成できたことは、自分の亀の繁殖よりも嬉しいかもしれません。
法律がある以上それは守らなければいけないと思いますし、「繁殖すれば売れる」のは事実ですが、これを正当に行うには、計画と準備、そして実行が必要です。飼育という趣味は命と関わることですから、繁殖すれば良いでなく、繁殖した後の事をちゃんと考えて欲しいです。
本業だろが副業だろうが、「ブリーダー」は命に関わる事に携わります。自分が何をしたいのかちゃんと考えて計画的に行動してください。応援はします、相談にものります、でも、ブリーダーとしての肝心の「第一種動物取扱業」は、本人の意思がなければ取得できません。計画から準備、そして実行を!!
◇次世代のブリーダーの育成は、次世代の亀の育成に繋がると信じています。